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不動産投資における利回りとは?
利回りとは、投資額に対する収益の割合を示す値で、利回りが高ければ収益が多くなります。また、利回りには「表面利回り」と「実質利回り」の2種類があります。
「表面利回り」とは、物件価格に対する年間の家賃収入の割合で、参考値として使用します。
「実質利回り」とは、表面利回りに諸経費を加えて計算した値です。
諸経費の計算を厳密にするほど、正確な利回りが算出されます。諸経費には、管理費や修繕費、固定資産税等が含まれます。
計算式は以下の通りになります。
表面利回り=年間の家賃収入÷物件価格×100
実質利回り=(年間の家賃収入-諸経費)÷(物件価格+購入時の諸経費)×100
<計算例>
物件価格:4,000万円
想定賃料:月額12万円
諸経費:年40万円
購入時諸経費:200万円
表面利回り
12万円×12ヶ月÷4,000万円×100=3.6%
実質利回り
(12万円×12ヶ月-40万円)÷(4,000万円+200万円)×100=約2.5%
「実質利回り」は、年々変化する可能性があるため、不動産の広告では「表面利回り」を使用することが多くなります。 「表面利回り」で物件を絞り込み、「実質利回り」を算出して、物件選定の判断材料にすると良いでしょう。
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条件が違うと利回りはどうなる? ~新築・中古編~
新築物件の場合、物件価格が高い分、利回りは低くなります。
また、リフォームの必要がないといった理由などから、諸経費が抑えられ、表面利回りと実質利回りの差は少なくなり、収益の計算がしやすくなります。中古物件は、新築時に比べて物件価格が低くなるので、表面利回りは高くなりますが、設備の修繕などのランニングコストがかかる場合は、実質利回りは低くなります。
また、中古物件は新築物件に比べると空室リスクが高くなるので、高利回りであっても注意が必要です。
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条件が違うと利回りはどうなる? ~都心・地方編~
東京都は他の都道府県からの転入者が多いため、人口が増加傾向にあります(出典:総務省統計局「日本の統計2017」)。
では 人口密度も高く、空室リスクは少なくなっているため、資産価値を保てる物件が多く、インカムゲインとキャピタルゲインの両方を狙える物件を探すと良いでしょう。ただし、最近では価格が高騰しており、利回りが低くなっている物件が多くなっています。
地方の物件は、都心に比べると低価格・高利回りであることが多いです。
これだけ見ると、魅力的な投資物件ですが、地方は世帯数が減少しており、賃貸の需要が少なくなっているリスクを忘れてはいけません。 ハイリスク・ハイリターンになるため、本格的に不動産投資を行う上級者向けの投資と言えるでしょう。
利回りは、物件の築年数や周辺環境によって変わってきます。
高利回りの物件を見つけたとしても、すぐに飛びつくのは危険です。利回りだけにとらわれず、物件の状況や自分の投資スタイルを考えて、物件を選ぶようにしてください。
※情報は2018年1月時のものです。