古くから伝わる大掃除の風習を「今どき」に
大掃除といえば年末。かつては12月13日を「すす払い」と呼び、お正月に神様を迎えるために家を清めたそう。
一年の垢を落としてきれいな気持ちで新年を迎える大切な作業ですが、共働きのご家庭など、隅から隅まで一気に掃除する時間が取れないのも事実。今回は、少しでもラクに、楽しくできる大掃除のコツをご紹介します。
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「一気にやらない」を基本ルールに
ただでさえあわただしい師走の時期に、一年分の大掃除をするとなるとかなりのプレッシャーですよね。それに、冬本番に風を通しながらの作業はなかなかつらいもの。
だからこそ提案したいのが、年末を迎えるまえに少しずつ、ゆっくりと大掃除を済ますという方法です。そのために、どのくらいのペースで、どのように掃除するのかをプラン立てすることから始めてみては。
無計画に手をつけて、結果、時間がかかり効率が悪くなったりすることもよくあるからです。3週間に分けて、週末ごとに掃除をするのもいいかも知れません。
次に、家の中をいくつかのエリアに分け、大掃除が必要な部分とそうでない部分を分けておきます。どのような掃除をするのか、必要な道具は何かを洗い出しておけば完璧。家族でエリアを分担するのもよいでしょう。
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まずはゴミの出る場所から手をつける
「さあ大掃除だ」と意気込むと、普段手が届かないところを磨きあげたいという気持ちが先行するかもしれません。でも、そこはぐっと抑えて、まずは「整理」作業から始めましょう。
たとえばクローゼット。しばらく着ていない服を見直してゴミに出す。または必要に応じて洗濯やクリーニングを済ませておけば、スペースもでき、掃除もしやすくなります。
冷蔵庫も、中で眠っている調味料や保存食、賞味期限が過ぎたものを整理し、思い切って処分しましょう。そして、酢水に浸したタオルなどでさっと拭けば、冷蔵庫のお掃除は完了です。食材が増える年末年始への準備にもなり一石二鳥。
そのほかのエリアも、極力「掃除のしやすい環境」にしておくことが大事。床の上や家具・家電の上でモノが雑然としていると、掃除も億劫になりがちだからです。
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簡単ピカピカでお掃除の充実感を得る
家の中が片付いたら、いよいよ掃除に取り掛かりましょう。油汚れや水周りは、特別な道具がなくてもちょっとした工夫できれいになります。
キッチンのガンコな汚れには、濡れた布で「湿布」のようにするか、お湯を少量かけてふやかします。重曹をクレンザー代わりに使えば、洗剤を買わなくてもピカピカに。アクリルの毛糸をたわし代わりにすると、びっくりするほど汚れが落ちます。水洗いができない家電製品などは酢水を使ってふくとよいでしょう。
トイレにも重曹が大活躍。こびりついた便器の汚れにふりかけ、ブラシでこすればガンコな汚れでも落ちます。歯ブラシを使うと、細かい部分もラクラクきれいに。
蛇口や配水管など、手の届きにくい場所にはストッキングに水とクレンザーをつけてこすります。ストッキングは伸び縮みが大きく、小回りもきくので便利です。 普段から汚れやすい場所をピカッと光らせて、掃除の充実感を得るのも大掃除の醍醐味です。